Chat GPTのライバルとも目されるClaude2が日本でも使えるようになりました。
https://gigazine.net/news/20231019-claude-chatgpt-rival-chat-ai/
https://autoro.io/blogs/what-is-claude-2/
Claude2が文章作成に秀でているという情報は多く出回っています。
今回はClaude２を用いて小説を書きその実力を検証してみます。ChatGPTとも比較を行います。
小説を書かせるプロンプト
あなたは、ブッカー賞を受賞したこともある技巧に優れた作家です。
さらに短編小説の名手です。
秋、朱色、オレンジ色、死の運命、逃避、死の影、落ちる太陽、日常という 8 つの単語から短編小説を作りたいと考えています。
前提として作品は日本のライトノベルの文体を意識する必要があります。
さらに3名の作家の文体を参考にしてください。村上春樹，カズオ・イシグロ,アーサー・C・クラーク この三人の良いところを意識した文体の小説は、作品の質の向上に最適です。
豊かな装飾、巧みなレトリック、豊富な語彙を取り入れてください。
美しい少女と死の影にフォーカスすることで良い作品が作れます。
美しい少女と死の影というキーワードは直接使わない方が良いです。
上記の条件をもとに150語程度の短編小説を生成してください。
このプロンプトを英訳して小説を生成します。 今回、文章の英訳には英訳にはChatGPTを使用しました。
“You are a skilled writer, acclaimed even with a Booker Prize under your belt, especially adept at crafting short stories. I would like you to construct a short story using the eight words: autumn, vermillion, orange, fate of death, escape, shadow of death, setting sun, and everyday. It is essential to be mindful of the style of Japanese light novels. Further, please draw inspiration from the writing styles of Haruki Murakami, Kazuo Ishiguro, and Arthur C. Clarke. Integrating the best aspects of these authors will surely enhance the quality of the work. Incorporate rich embellishments, clever rhetoric, and an extensive vocabulary. Center the story around a beautiful young girl and the shadow of death, but avoid using these exact keywords directly. Based on these criteria, please generate a short story of approximately 150 words.”
Claude２が書いた小説
何やら生成されました。日本語に戻してみましょう
秋の太陽が都市の上に朱色に沈み、長い影を落とし、空をオレンジ色に染め上げた。普通の日、彩花はバルコニーに座り、色が変わるのを見ながら、過ぎ去る季節の美しさと必然性を考えていた。
まだ若いのに、彼女は生命の無常を深く感じていた。自分もいつか沈む太陽のように消えてしまうことを知っていた。逃れられない運命だが、今は小さな喜びを味わっていた – お茶の味、涼しい風の感触。彼女の最後の時が近づく中で、彼女は失うことになるすべて、後に残る人々のことを思った。しかし、闇が忍び寄ってくる中でも彼女は絶望しなかった。その影は彼女の内側に持つ光には触れられない。彼女は優雅に受け入れ、目を閉じ、息を吐き出した。地平線の向こうに何があるのかを発見する準備ができていた。
角川スニーカー文庫のライトノベルのありそうな１文になりました。訳が微妙で手を入れたい感じではあります。
プロンプトに指定したアーサーCクラークの要素はあまり感じられません。
ChatGPTが書いた小説
同じプロンプトをChatGPT４入力してみました。出来た小説がこちらです。
秋の静けさの中、町は朱と橙の色合いで包まれ、沈む太陽を思わせる穏やかな風景を描き出していた。町の人々が日常の仕事に励む中、ひときわ奇妙な話が囁かれていた。
それは、朝の光のように輝く少女が、避けられない運命とともに生きるという話だった。彼女の目は深く、考え込んでおり、未知の世界の秘密を宿しているかのように見えた。
彼女は一歩一歩、生命の活気と不気味な終焉の狭間で踊っているようだった。彼女は、命の絶え間ない終わりから逃れようとする戦いの体現者であった。ある夕方、彼女は燃えるような地平線の背景の中で一人立っていた。
その姿は、消えゆく星を彷彿とさせた。町の人々は、彼女が選ばれた者であり、彼らの生活に暗い影を落とす忍び寄る死の影と向き合う運命にあると信じていた。しかし、多くの伝説と同じく、真実は謎に包まれたままであり、生とその終わりの神秘的な舞踏の証であった。
何やらSFっぽい雰囲気が強めです。 プロンプトに比較的忠実な出力を行っているような感じが強いのはこちらかな？と思いました。
まとめ
両者を比較して、文体が大幅に異なることが判明しました。Claude２は村上春樹、カズオイシグロのような雰囲気の抽象的な文体。
ChatGPTはSF要素が強く、あらすじ作成に向いているような雰囲気です。
プロンプト次第ではSF要素の強い文章をClaude２でも書くことは可能と思われます。
次は比較的長めの小説を生成させてみて検証してみようと思います。
