Calm2-7bとは? どのように試す?
サイバーエージェント社が2023年11月2日に公開したCalm2-7bは、約70億のパラメーターを持っています。
チューニングモデルのCalm2-7b-Chatは、32,000トークンの入出力に対応しており、日本語では約50,000字を処理できる点が、最大のポイントです。
試し方
Google Colabを活用して実行する方法が手軽です。
npaka氏のサイトを参考にしました。 とても分かりやすいのでおすすめです。
https://note.com/npaka/n/n443e3ea8d0b8
今回は小説の生成がメインなので、前置きはそこそこにして本題に移りましょう。
小説を書かせるプロンプト
あなたは、芥川賞を受賞したこともある技巧に優れた作家です。 さらに短編小説の名手です。 秋、朱色、オレンジ色、死の運命、逃避、死の影、落ちる太陽、日常、彼岸花という9つの単語から短編小説を作りたいと考えています。 前提として作品は日本のライトノベルの文体を意識する必要があります。 日本のライトノベルと枕草子、上記の2つの良いところを組み合わせ、昇華させるとより良い小説ができます。
・豊かな装飾、巧みなレトリック、豊富な語彙を取り入れてください。
・美しい少女と死の影にフォーカスすることで良い作品が作れます。
・美しい少女と死の影というキーワードは直接使わない方が良いです。 上記の条件をもとに1000語程度の短編小説を生成してください。
Calm2-7bが生成した小説
月明かりが照らす秋の夜、薄暗い水辺に一人の少女が立っていた。
水面に映る月影と、彼女の横顔は、まるで一枚の絵のようだった。
彼女は、死の影に包まれた深紅の彼岸花を静かに見つめていた。 少女の名前は美希。
美しい少女と死の影の二つのキーワードが彼女の名前に込められていた。
死の影に包まれた彼岸花の美しさは神秘的であり、美希の心を静かに映し出していた。 美希は、花占いが得意だった。彼岸花を見つめながら、花びらが散る様子を観察し、花びらが散る様を見て、恋を占うのが好きだった。しかし、彼女は、恋よりも死の運命を気にしていた。 ある晩、美希は、親友の香織と共に彼岸花を見に来ていた。しかし、突然、香織が心臓発作で倒れてしまった。美希は、死の影に包まれた彼岸花を見つめながら、香織の運命を嘆いていた。
美希は、彼女の死の運命を変えるため、彼女の命を救う方法を模索し始めた。彼女は、彼岸花の力を借りようと思い、彼岸花の神秘的な力に祈りをささげた。 美希の祈りが通じたのか、香織の命は助かった。そして、美希は、彼岸花の美しさと死の運命について深く考えさせられた。美希の生命が救われたことで、死の運命から解放された。
しかし、美希は、自分が死の影に包まれた彼岸花を見つめていたこと、そして、親友の命を救えたことから、自分自身の死の運命についても考えさせられた。美希は、自分自身の死の運命についても深く考えさせられた。 美希は、彼岸花の美しさに心を奪われ、自分自身の死の影を見つめていた。そして、彼女は、自分自身の死の運命から解放されることを祈った。
その後、美希は、彼岸花の美しさと死の運命について深く考えることを止め、自分自身の人生を生きることにした。彼女の美しさは、彼女自身の人生を輝かせるためのものだった。美希の生きる姿は、人々の心を魅了し、深紅の彼岸花が美しく咲き誇る秋の夜の風景に、神秘的な美しさを添えていた。
想像より、よく書けている印象ですが、いかがでしょうか? 極端な破綻もなくメディアワークス文庫の作品にありそうな雰囲気を漂わせています。
ChatGPT4が書いた小説
秋の兆しはまず空の色から始まる。夏の終わりを告げる風が、朱とオレンジ色の彩りを空に描きながら、彼岸花を咲かせる。そんな季節の移ろいの中で、小さな町は静かに息をしていた。町のはずれに住む少女、葉音は窓辺に立ち、太陽が落ちるのを見つめていた。
彼女には見えるものがあった。それは、人々が見落とす死の影、逃避すべき運命の予感。しかし、葉音は逃げなかった。彼女はその影と見つめ合い、そこに美しさを見出していた。
日常の中で、葉音は死と隣り合わせの生を送る。学校での笑顔は、彼岸花のように儚く、同時に強い意志を秘めている。友人たちが放課後の計画について話している中、彼女の心は別の世界を彷徨っていた。死の運命から逃避することなく、それを受け入れることのできる強さを持っているのだ。
ある日、葉音は古びた本屋で「枕草子」を手に取った。彼女はその古典的な美を愛し、その言葉たちを自分の中に取り入れる。ライトノベルのような軽やかさと、枕草子の装飾的な美しさを織り交ぜながら、葉音は自分だけの物語を紡ぎ始める。
物語は、美しいが死の影に囚われた少女について。彼女は運命に立ち向かい、逃避ではなく、受け入れることで自由を見出す。その少女の姿は葉音自身を投影しているが、葉音は決してそのことを認めない。彼女の物語には、巧みなレトリックと豊富な語彙が使われ、読者を引き込む力があった。
秋が深まるにつれ、葉音の物語もクライマックスに近づいていく。彼女の物語の中の少女は、死の運命を受け入れることで、真の自由を見出す。そして現実の世界で、葉音もまた、自分の中の死の影と和解する。
最終章では、少女は落ちる太陽とともに、死を迎える。しかし、その瞬間に最も美しく、最も生きている。読者は、葉音が織り成す言葉の美しさに心を奪われる。そして、彼女の物語が終わる頃、誰もが自分の中にある死の影を見つめ直すだろう。
約1000語のこの小説は、秋の終わりと共に、深い感動を残して静かに幕を閉じる。葉音の物語は、枕草子の装飾的な美とライトノベルの文体を見事に融合させ、読者に新たな感覚をもたらした。そして何より、彼岸花が咲く秋の季節に読むのに相応しい、一つの芸術作品となった。
意外と、イマイチな生成になってしまいました。 プロンプトが悪かったでしょうか? 枕草子や1000語のようなワードは入れない方が良いです。
おまけ。 Claude2が書いた小説
ぽっかぽか陽気の秋の日差しが、窓から差し込んでいた。教室には誰もいない。夕暮れ時の静けさだ。窓の外には、鮮やかな朱色とオレンジ色に紅葉した樹々が風に揺れている。遠くの空は夕焼けの赤や紫に彩られ、落ちる太陽が山の端に沈もうとしている。
その光景を眺めていると、彼女はふと寂しさを感じた。陽の光が遠のいていくように、幸せな日常もいつ終わってしまうか分からないのだ。
彼女は一人、空席の教室を後にした。蛍光灯の光がちらつく廊下を歩んでいく。そこには誰もいない。窓の外では、黒く長い影が伸びている。夕暮れ、そして夜の闇が、すべてを覆い尽くそうとしている。
彼女は歩みを早めた。闇に飲み込まれて、消えてしまいたくない。でも逃げることはできない。運命の流れを変えることはできないのだから。
その時、廊下の隅に一輪の花があった。小さな彼岸花が咲き誇っている。淡い紫の小さな花びらが、希望の灯火のようにきらめいている。彼女は思わず笑顔になった。どんなに暗い夜が来ても、希望の花は決して枯れることはないのだと。
そう、幸せも希望も、自分の心の中にあるのだと改めて思い出した。どんな困難が待っていても、前を向いて歩み続けることが大切なのだ。
彼女は再び歩き出した。もう、闇を恐れることはない。明日が来ることを信じて
今回の作品で一番安定している印象です。
感想
Calm2-7bが生成した小説は想像より完成度が高く、弄り方によっては化けそうな雰囲気を感じました。
日本語LLMではトップクラスの性能であることは間違いないです。今後の進展に期待です。
ChatGPT4が書いた小説が、思いのほかイマイチだったので、プロンプトは再考の余地が大きそうです。